ここに一つの鍵のついた本があります。
その本は一人の少年の物語が書かれています。
世界でたった一つのストーリー。
『人生』。
私はその本を神様から授かりました。
そしてその本の鍵と共に。
私は本を授かった身。
本に書かれた少年に会うために私は下界に舞い降りました。
本を授かった者は、その本の主人公を見守る義務があるから。
今、私は会いに行きます。貴方の元へ。
私の一番大好きな貴方の元へ。
待っていて下さい。
この運命の鍵を使わないことを祈りながら……。
待っていて下さい。
物語はすでに始まっているんです。
もう後には戻れない。
この鍵を手にしてしまったら。
もう後には戻れない。
時計の針は戻せないものだから……。